月ヶ瀬健康茶園

お知らせ・ブログ

萱(かや)くくりを始めています。

毎年、ススキの穂が出始めた頃になると、ススキを刈り、束ねていく仕事を始めるのですが、今年も、その季節がやってきました。束ねたススキは、湿らないように立てて置き、順次、茶園の畝間に敷き詰めていきます。束ねる作業をしていると、枯草の良い香りが漂い、秋の訪れを感じます。

このススキは、茶園の畝間に敷詰めることで、少しずつ分解され、お茶の栄養となっていきます。その他にも、干ばつの時に土の乾燥を防いだり、雑草が生えにくくなったりと、茶園で重要な役割を果たしてくれます。(岩田文明)

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穂が出たススキ

 

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束ねたススキを立てて置きます。

新たに「チュンダニ」という茶園が増えました

地域内に広がっている茶園の中で、最も北側に位置する場所で依頼を受け、新たに耕作を開始することになりました。茶園名は「チュンダニ」。京都府との県境尾根沿いてっぺんから東向きに茶園が広がっていて、四方を山に囲まれ、とても温暖な茶山です。しばらく数年の間は収穫をせずに整枝作業を繰り返しながら、自然のリズムで育つ茶園になっていくまで待ちます。

当園が栽培する茶園面積は増えていますが、規模拡大でなく、お茶の品質向上に繋げるためだと考えています。自然栽培においては、ゆっくりと新芽が育ち、収穫量(面積当りの)を少なくすることで、美味しいお茶が出来るので、広い面積を維持する栽培技術を高めていこうと実践中です。(岩田文明)

茶園の高台から、名張方面(南側)を望む

初めて栽培する「やまかい」という品種

おくみどり(手前)、やまかい(奥)

古琵琶湖層群の粘質土壌に広がる茶山

 

秋の新芽が順調に生育してきました

いよいよ、紅茶の手摘みイベントの日が近づいてきました。多くの方に参加申し込みいただき、ありがとうございます。

今年は定期的に雨が降り気候も安定しているため、秋の新芽が順調に生育しています。約40か所(約15品種)に点在する茶園の中で、イベント当日(9月18日)、摘み頃になってくれそう所が、たくさん出来そうです。実際に摘みに行く茶園は前日に決めるのですが、茶園の地勢や品種の特徴の違いが飲み比べ出来るように、二か所は、まわれるようしたいと考えております。当日、天候に恵まれることを祈りつつ、皆様方のご来園、お待ちしております。(岩田文明)

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170909 在来(ゲンダラ2)

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170909 やまとみどり実生(ゲンダラ)

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170909 さえみどり(宮山)

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170909 やぶきた実生(キトロデ)

新たな茶園が増えました

地域の方から引継ぎ、今夏、新たに栽培を開始することになった茶園を「キトロデ2」という茶園名にしました。乗用型茶刈機の導入が困難な立地条件ですが、山成りの傾斜で、陽当りも良く、とても良い芽が出るところです。しばらく数年間は収穫をおこなわず、整枝を繰返しながら、自然のリズムで育つ茶園環境をつくっていきます。(岩田文明)

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秋の茶園管理のこと

お盆が過ぎ、これからは少しずつ秋の陽気へと向かっていきます。樹勢を高めたい植物(茶樹やススキ)は、株張りが良くなるように、しっかりと光合成が出来るような生育環境にしていきます。いっぽうで樹勢を衰退させたい植物(笹やワラビなどの雑草)は地上部の幹や葉を刈ることで光合成が出来ないような生育環境にしていくことで根が衰退するように手をかけていきます。地道ではありますが、自然栽培のお茶づくりにおいて、このような作業を継続していくことは、とても重要だと考えています(岩田文明)

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これから秋に向かって、株張りが良くなっていく(広がっていく)茶樹やススキ。ススキは、冬に刈取って、茶園の畝間に敷詰めます。

 

茶園で捕獲したハチの巣のこと

有機栽培や自然栽培で農薬を使わずにお茶を栽培していると、茶園のあちらこちらにハチの巣がつくられます。今頃の季節になると、除草作業や整枝作業の際に蜂に刺されてしまうこともあり、作業の際は細心の注意が必要です。当園では蜂の巣を発見した場合、目印の棒を立て、後日、専用の防御服を着て、まとめて巣の捕獲にまわります。そこで、先日、茶園7か所をまわり、3種13個のハチの巣が獲れました。

「蜂の子」は子供の頃から貴重な食べ物として楽しみのひとつでしたが、比較したことがなかったので、この機会に、スタッフの有志のメンバーで食べ比べをしてみました。「幼虫より蛹の方が軟弱で扱いが難しい」「卵の黄身のよう」「クリーミー」「スズメバチは揚げた方が良いように思う」「小さい方が淡泊で美味」「大きいのは重厚感と癖がある」など、いろいろな感想が出ました。

一度に食べきれず、蜂の巣の状態で数日間保管する場合、日に日に孵化して、巣穴から成虫が出てくるので、注意が必要です(岩田文明)

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今回は茶園7か所をまわり、3種13個の蜂の巣を捕獲しました

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巣の中の幼虫を、潰さないように一匹ずつ丁寧に引き出します。成虫になったばかりの蜂もいるので、注意が必要です。

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幼虫と蛹を、引き抜いていきます

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蜂の種類のよって、蜂の子の色や大きさも様々です。

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油炒めをして、塩で軽く味付けをします。小さい(アシナガ蜂)のは5秒ぐらい、大きい(スズメ蜂)のはしっかりと炒めました。

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電柵を張っているのに何度もイノシシが侵入する茶園

月ヶ瀬地区内には、電柵を張っているのに、何度もイノシシが侵入してしまう、大変な茶園があります。そこは新たに種を植えた茶園でもあるため、イノシシに掘り返され荒らされては困る所です。そのため、電柵を設置して、最初は二重に電線を張っていましたが、何度もイノシシが侵入するため、「電線を三重」⇒イノシシ侵入⇒「電線を四重」⇒イノシシ侵入⇒「縦に電線を張り」、ついにネット状にまでなりました。

これで、イノシシから茶園を守ることが出来るか、しばらく様子をみます。(岩田文明)お

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四重にした電柵の電線

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縦に電線を張り、ネット状になった電柵。これでイノシシは電線を切らないと侵入できないようになりました。

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イノシシに掘り返された実生の苗

茶畑の管理作業

収獲作業が一段落して、来年に向けての茶園管理作業を始めています。イノシシが、茶畑の山際土手を崩して、地下水位が高くなったため、溝を掘って排水性が良くなるように改善しました。これからは根が伸びる季節となります。今の時期に、根がしっかりと生長できるように茶園環境を改善していくことも、大切な管理作業の一つと考えています(岩田文明)

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ナラ枯れ

今年も、樹齢の高いナラの大木が、地域のあちこちで枯れ始めています。長年、茶園の南側で、太陽を遮っていたナラの大木も、ついに枯れ始めました。今後、風が強い日や大雨の時に、枯れた枝や幹が、道路に落ちてくることもあると思うので、充分な対策が必要です。(岩田文明)

日陰の原因となっていた、ナラの大木。枯れ始めました。

種を植えた茶園の生育状況について

種を植えた茶園では、除草後、苗に陽が良く当たり、順調に生育しています。いっぽうで、自然環境の中で、茶の生育を妨げる被害もあります。これも一種の自然淘汰と考えたいと思います。(岩田文明)

170703_180647●ウサギによる食害。同じ茶園に生えているつゆ草の先芽を齧られるのですが、発芽した茶の芽も齧られます。

ウサギに齧られたと推測する園内に生えている「つゆ草」

ウサギに齧られたと推測する発芽した芽

●モグラがトンネルを掘った際に、種を貫通していまう例もあります。ミミズが多い所では、モグラのトンネルが網の目のように掘られます。

モグラが掘ったトンネルによる発芽阻害

 

 

 

 

 

 

 

 

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