9月後半になり、日が短くなってきたのに、残暑厳しい日が続きます。月ヶ瀬では、秋の気配を感じる頃になると、毎朝、朝霧が出るようになります。今朝は、宮山茶園からの風景です。岩田文明
9月後半になり、日が短くなってきたのに、残暑厳しい日が続きます。月ヶ瀬では、秋の気配を感じる頃になると、毎朝、朝霧が出るようになります。今朝は、宮山茶園からの風景です。岩田文明
茶園の中に、白いボールが落ちていると思いきや、オニフスベというキノコでした。調べてみると、江戸時代は馬勃とも呼ばれ、成熟前なら食用も可能ということでした。(岩田文明)
お茶を加工していく工程で出る茶粕は大切に残していくようにしています。茶粕は、有機栽培や自然栽培をする中で、貴重な肥料となるのですが、茶園全体に入れる程の量も無いので、樹勢が弱っているピンポイントに絞り込んで、樹勢回復に向けて活かすようにしています。 茶粕播き作業の時は、元気の良い茶園から集めた力を投入しているような気持になります。(岩田文明)
当園には自然栽培茶園と有機栽培茶園があるのですが、今、有機栽培茶園では年に一度の肥料播きをしています。播いた菜種油粕は、すぐに耕運機で耕して、土や(敷き詰めた)萱と混ぜていきます。茶の木の枝が伸びて、通路が狭くなっているのですが、畝間に播いた肥料が乾かないようにすることが大切なので、ちょうど良い状態になっていると考えています。
有機一番摘み月ヶ瀬煎茶や有機一番摘み月ヶ瀬煎茶(満月)など、このような作業を毎年繰り返している茶園から、お届けさせて頂いています。(岩田文明)
ここ数日、少し雨が降る日もありましたが、干ばつによる地割れが戻っていない所もあります。この場所は実生(幼木)園なのですが、奈良・月ヶ瀬でも、今日から大雨の予報です。干ばつ、大雨と、過酷な自然の中で、適応しながら育っていって欲しいと思います。(岩田文明)
梅雨が明けた後、まとまった雨が降ってませんでしたが、ようやく恵みの雨です。今年は、気温が高い影響もあったのか、短時間の雨では水が地中まで浸み込まず、岩盤の上の雑草が枯れてしまうほどの干ばつ被害が出ていました。茶樹も、こういった場所で、根が浅い幼木で、干ばつの被害が出てきている所もありました。
今回の干ばつで、樹齢の若い実生園で自然淘汰される幼木もありましたが、生き延びた茶樹は更に適応能力を高めてくれるような茶園環境をつくっていくことが大事だと考えています。(岩田文明)
今年は雨が多く、春の訪れが少し早そうなので、例年より早めに、春整枝を開始しました。
昨年の秋まで伸びた枝葉を整枝して、新茶を収穫する摘採面をつくっていきます。(岩田文明)
当園では昨夏から、茶園内に生える雑草の名前や生態などを一つ一つ調べて、除草する必要性の有無、除草方法など、どのようにしていくか、月ヶ瀬健康茶園版 植物図鑑を作る取組を始めています。現時点で60種類の植物の名前が特定できましたが、その中で、在来種は27種類、食用・観賞用などに持込まれたものが11種、外来種や侵略的になり得るものは16種など、様々でした。お茶以外の植物を一括りに雑草とみるのでなく、茶樹が優占種として育ち続ける中で、他の植生も、出来るだけ共存できるような方法を模索していきたいと考えています。改めて少しずつ報告させて頂きます。(岩田文明)
2024年元旦撮影
昨年は紅茶の製造量が少なく、たいへんご迷惑をおかけしましたが、今年は5月2日から紅茶を作り始めて、6月2日に一段落致しました。
前半は「さえみどり」や「やぶきた」「さえみどり実生(幼木園)」等で発酵が浅めのグリニッシュ紅茶をつくり、中盤になるにつれて、発酵時間を長めにしていきました。後半は、「べにひかり」など晩生種が適期となり、樹齢の若い「べにひかり実生」など、今年初めて製造できた茶園もありました。
今年の紅茶は、これ迄と比べて、全てのロットで茶殻と水色が明るくなり、とくに冷めた時の香りと味が良くなっているように思います。もうちょっとの期間、貯蔵することで、製造していた時の香味が上がってきた頃に、ご案内させて頂きます。お待たせ致しますが、よろしくお願い致します。(岩田文明)
おかげさまで、当園の一番茶の収穫を、昨日、ほぼ終えることが出来ました。今日から雨降りの予報だったので、後半は、そのタイミングに合わせるように収穫と製茶を優先して進めました。
今年は、早い時期に芽が出る茶園の収量が極めて少ない傾向にありましたが、後半の「おくみどり」「やまとみどり実生」「べにひかり」などの晩生種は、収穫適期での収量が多かったです。また当初は、今年は早い時期に収穫が始まりそうな状況でしたが、結局、これらの晩生種は、例年並みの時期に収穫となりました。
今年は、しっかりと紅茶をつくることができました。
お待たせして申し訳ございませんが、今季もよろしくお願い致します。(岩田文明)