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2019年産の紅茶について(1)

当園では2001年に初めて紅茶づくりを開始してから、茶刈機で収穫したたくさんの茶葉で紅茶をつくる製茶ラインと、手摘みした少量の茶葉でつくる工房とで、出来た紅茶を比べながら、美味しい紅茶が出来るよう、毎年、少しずつ作り方を改良してきました。そんな中で、19年目となる今年は、手摘みで少量の紅茶をつくる製法と同じ原理で、たくさんの紅茶も作れるよう、「揉む(揉捻)」「発酵を止める(青殺)」「乾燥する」という3つの工程を、大きく改善した製茶方法で紅茶づくりに挑んだ年になりました。

5月に製茶した後、2019年産の紅茶は貯蔵庫で熟成していましたが、少し後熟して特徴が分かり易くなってきたので、いよいよ出荷開始させて頂く準備を始めています。

そこで、今年の紅茶をティスティングしたところ、すべてのロットで『飲み心地が爽やかでスッキリとしている中に「品種」や「地勢」の特徴の違いが繊細に感じられる紅茶』に仕上がっているという傾向があると感じました。製茶の観点からだと、『新芽を萎凋した(萎らせた)時の爽やかな香りが壊れないよう、やさしく揉めたことで、苦渋味もなく、萎凋香も保たれた発酵の香りとなり、発酵止め(殺青)によって、青臭等の雑味が引き算され、主張したい香気が残っている」という感じです。

さらに、これまでの紅茶は乾燥の際に茶葉表面が擦れて白くなっていましたが、乾燥方法を変えたことで、そのままの状態の色で仕上げられるようになりました。

おかげさまで、今年、3つの工程で、大切な目的を果たせるよう改善した成果が、出来上がった紅茶に表れているいると感じます。品種ごとの特徴について等々、次回に続きます。(岩田文明)

新芽を萎らせる「萎凋工程」。爽やかで甘酸っぱい香気が広がるとともに、新芽が揉める状態になります

2019年、新たに導入した揉捻機。揉盤中央部に突起がないので茶葉を破砕させることなく、撚り込みができる設計になっています。発酵促進の目的より、萎凋香が壊れないようやさしく揉み込むことができ、苦渋味も出にくくなります。揉みが浅い分、淹れる時は、ゆっくりと成分が抽出されることになります。

揉んだ後、発酵の木箱に投入される揉捻された茶葉。

ダージリンと同じ製法での発酵止め(殺青)。高温となった機内に、薄く茶葉が投入されていくことで、殺青され、発酵が瞬時に止まります。機内の設定温度、殺青時間は、まだ研究の必要があります

 

 

 

 

 

 

 

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