月ヶ瀬健康茶園

文明語る

工程ルート選択によって多種類の緑茶が製茶できるライン

中山間地ならではの茶園を活かす緑茶製茶ラインを検討する」で計画していた通り、2021年の春、農繁期に稼働する当園の荒茶工場内の緑茶用製茶ラインを入替え工事が完了しました。

製茶機械の撤去が終わり、広々とした荒茶工場内。2020年11月

撤去のため荒茶工場の外まで運ばれた昭和52年製の精揉機。2020年11月

手作りの茶小屋を解体した資材は、新たな目的で再利用しました(アップサイクル)

 

壁際から順に設置が始まった荒茶工場内。左から、背面中揉機、中揉機、再乾機、乾燥機 2021年2月

 

壁際から順に設置が始まった荒茶工場内。左手前から、第一粗揉機、第二粗揉機。2021年2月

稼働するようになった多種類の緑茶を製茶できるライン。2021年3月

 2021年5月から改装した製茶ラインでの製造が始まりました。実際に稼働してみて感じたことです。

昭和時代の製茶機械は、熱風温度、風量、揉み手の回転数をきめ細かに変えることが出来ませんでした。しかし、新たな製茶機械は茶葉の水分量(しとり)を計測しながらインバータ制御で、ゆっくりと揉めるようになったため、とくに水分量が少ない萎凋茶や不揃いで水分量が少なめの在来種の製茶が格段に上手く出来るようになりました。よって萎凋香煎茶、萎凋香緑茶、在来煎茶の他、品種の新芽を製茶した一番摘み煎茶も、これまでより美味しく飲んで頂けるようになりました。

また、例えばオーダーメイドや品種特性を活かして数ロットだけ異なる種類の緑茶を作る必要が生じた場合でも、工程ルートを変更するだけで玉緑茶や釜炒り茶も柔軟に製茶できるようになりました。。

さらに新たな製茶機械では省エネ機能が充実しており、以前の製茶機械よりガスや重油の消費量を節約できるようになりました。

蒸し工程~乾燥工程まで、全ての工程がオートメーション化となり、労力を削減できたとともに、より極め細かな点に注意力を注げるようになりました。よってロット毎に応じた製茶の精度が上がりました。 等々。

萎凋した一番茶を炒って冷却した後、緑茶の製茶ラインを使い、数ロットのみ炒製玉緑茶を製造。2021年5月

 

今回、緑茶の製茶ラインを入れ替えたことで、栽培する茶園から、荒茶工場での製茶、貯蔵庫での保管、仕上げ加工場での工程へと、一貫性と多様性のあるお茶づくりが出来る仕組みになりました。山間に点在する茶園を活かし、ストーリー性のあるお茶づくりを進めていきたいと思います。