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紅茶班通信No.06(2011年10月)

前回より期間が空いてしまいましたが、第6号です。通信で報告させて頂きたいことが山積みになっているのですが、今回は11年目のシーズンを終え、揉捻(茶葉を揉むこと)と、香り・味・ポットで紅茶を淹れる時の関係性がようやくわかり始めたことを報告いたします。

2010年産につくった紅茶と、2011年産につくった紅茶
~「有機紅茶春摘み」「有機紅茶夏摘み」の取り組みについて

2010年は、より発酵度の高い紅茶をつくりたいと、茶葉を強く揉み、発酵を促進させるような作り方に取り組みました。茶葉をよく揉んだほうがおいしい紅茶ができるという想いがあり、その結果、2010年産は発酵度の高い紅茶ができました。しかし、例年通りにティーポットで紅茶を淹れた時、味が強くなり過ぎる傾向がありました。その原因をいろいろと検証したのですが、茶葉を強く揉みすぎたからではないかというのがひとつの考えでした。

2011年は、それを改善するため、茶葉を揉む圧力を弱くしてみました。そこで、出来上がった紅茶の傾向と、この2年間の取り組みから、茶葉を揉むときの圧力の強さと、香り・味・ポットで淹れる時の関係性が分かってきました(表1;参照)。

また、当園の紅茶工場に2種類ある紅茶用揉捻機(茶葉を揉む機械)それぞれの構造によっても茶葉の揉み具合の特性も違います(表2)。真ん中に突起が付いているタイプは、茶葉に傷をつけながら揉むことができます。突起が付いていないタイプは、茶葉に傷をつけずに揉むことができます。

2012年以降、この揉捻工程で、こんな関係性をよく理解して茶葉を揉み、品種ごと、紅茶の種類ごとに、それぞれの特徴をより発揮できるように取り組んでいきます。将来的には、紅茶だけでガブガブとたくさん飲めるような紅茶に適した作り方、お菓子といっしょに飲める紅茶に適した作り方、ミルクを入れて飲める紅茶に適した作り方、等、たくさんの楽しみ方ができるよう応用できるようなりたいと想いを膨らませています。

揉捻(揉む)

香りの特性 味の特性

ポットで淹れる時の特性

茶葉を揉むときの圧力を弱くする 茶葉が持つ爽やかな香りを活かした紅茶ができる。

 

発酵の進み方が、ゆっくり。

味は薄目だが、雑味も少なくなり、ストレートに向いた味になる傾向がある。

茶葉に含んでいる成分が、湯に煎出されるまで、時間を要する。

いっきに茶葉の成分が湯に煎出しないため味が薄めだが、ポットに何度か湯を淹れて数煎飲むことができる。

茶葉を揉むときの圧力を強くする 茶葉の発酵が促進しやすく、発酵の香りを活かした紅茶ができる。 発酵の進み方が、はやい。

味が濃く(強く)なる傾向がある。

圧力を強くするほど、茶葉の細胞が破砕されて、茶葉の成分が、短時間で湯に煎出されやすくなる。

表1:茶葉を揉むときの圧力の強さと、香り・味・ポットで淹れる時の関係性について

 

 じゅうねん  へそなし  へそ

左:紅茶用揉捻機の外観。ハンドルを回して揉む圧力を調整します
中:茶葉が破砕しにくいタイプ(真ん中に突起なし)
右:茶葉が破砕しやすいタイプ(真ん中に突起あり)

表2:揉捻機の構造の違い

 

2011年10月 月ヶ瀬健康茶園 岩田文明

 

 

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