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寒茶&赤番づくりから学んだこと

寒茶をつくることになり、挑戦しました。

●製造日:2015年1月20日

●製造について

寒茶とは「厳寒期に収穫して製茶するということ」は、どこの地域にも共通していることなのですが、

「蒸してから、揉んで天日に干す」か「蒸してから、揉まないで天日に干す」か、地域によっていろいろな製茶方法があるようです。

いっぽう月ヶ瀬では、60年以上も昔、5月に新茶を収穫した後の下側の番茶を「飲み茶」として、手づくりで「赤番」という番茶を作っていた話を、以前、親戚のおじさんから聞いたことがありました。

その赤番のつくりかたを教えてもらえることになり、今回は時期は「寒茶」ですが、製法は「赤番」でおこなうことにしました。

また、厳寒期の番茶をいくつか飲み比べたくて、次の5種類の場所のお茶を摘みました。

●茶園名と品種:

・「山に残っている在来の茶樹」

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山の中の茶樹

・「山ノ下団地」の「べにひかり」放任茶園

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山ノ下団地のべにひかりの放任茶園

・「ゲンダラ」の「やまとみどり実生」の自然仕立て

・「ホリコシ峠」の「はつみどり」の自然仕立て

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ホリコシ峠のはつみどり 自然仕立て

・「ホリコシ峠」の「在来茶」

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ホリコシ峠 在来

 

●つくり方

1.番茶を摘む

2.薪で炊いた湯の蒸気で、番茶を充分に蒸す

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3.熱いうちに手で揉む

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4.天日で充分に干す

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(5.昔は、赤番を焙じて飲んでいたそうです。)

 

●感じたこと

・厳寒期に摘んだ番茶は、5種類とも、生葉の香り、かじった時の甘さ、色、手触り(揉み心地)、様々でした。

・お茶の場合、新芽を製茶することで品種の特徴がはっきりと判りやすい製品となりますが、繊維が多い番茶の状態でそれぞれを比較してみることは、その茶樹が潜在的に持っている本質そのものを知るための一つの方法であると思いました。

・厳寒期は、茶樹が、もっとも耐冬性を高めている時期なので、秋番茶の時期(10月頃)より、糖のような甘さが増加していると感じられました。中でも耐寒性が強いとされる「やまとみどり」の実生は、とくに甘さを強く感じました。

・「水は凍る」が「砂糖水は凍りにくい」ように、茶樹は耐冬性を高めるために、自らの樹体に糖分を蓄えるということがよくわかりました。そこで、もっとも耐冬性が高まった厳寒期に番茶を採ることに、寒茶の意味があるのだと思いました。

・一番茶は、主に茶樹の枝・葉・根に蓄えた貯蔵栄養分を利用して生長することから、耐冬性の高まりによって増加する糖分が、「冬が長く・寒くなる」地域ならではの一番茶を、どのような特徴にしているのか、今後、注意深く意識して観察していこうと思いました。

2015年1月30日 月ケ瀬健康茶園 岩田文明

 

 

 

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