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2017年産の一番茶(新茶)の特徴を考える

2017年の一番茶は、地域内に点在する、ほとんどの茶園で晩霜被害がなく、これまで見たことがないようなきれいな新芽がいっせいに芽吹きました。順調に生育した新芽の収穫は、5月10日に早生品種「さえみどり」から始まり、晩生品種「べにひかり」「べにほまれ」迄の約18日間、それぞれの茶園で適期に進めていくことが出来ました。

例年と比較して、単位面積当たりの収穫量は全体的に少な目で、やわらかな大きな葉の新芽に育つ傾向にありました。その要因の一つとして考えられることは、寒波等の被害が皆無のような状態であったことから、生育が阻害されることなく、今年のような育ち方になったのではないかということです。言い換えてみると、例年だと、霜が降りるか否かのギリギリの中で軽微な被害(ストレス)を受けながら新芽が萌芽・生育していたが、今年はストレス少なく育ったのではないかということです。ちなみに一番茶の新芽と同じ時期に生育する野生の山イチゴ(モミジイチゴ)も、例年に比べ、とても大粒に育っていました。

今年の「お茶」や「山イチゴ」を観て改めて感じたことは、(奈良・月ヶ瀬のような)茶が育つギリギリの気候風土で茶を栽培するということは、無霜地帯あるいは温暖な産地に比べて、絶えず軽微なストレスも受けながら新芽が育ち、それが例年の日常環境であるということです。紅茶や半発酵茶の分野になると、特異的な香気が発揚する要因の一つとして、ストレス反応によるものという考え方があります。それを地域・茶園の特徴として、プラスの要素になるように導くことが大切だと思いました。

そのようなことから、今年の一番茶でつくった煎茶(有機一番摘み月ヶ瀬煎茶)は、若竹を連想するような甘い香味に仕上がりになりました。

紅茶においては、葉が大きく育ったことから、とくにアッサム実生選抜品種「べにほまれ」は、発酵工程でアッサム系の香気がしっかりと発揚する傾向にありました。緑茶品種からつくる紅茶(有機紅茶月ヶ瀬春摘み)は萎凋由来のフルーティな香気と発酵由来の甘味ある深い味が融合したような特徴に仕上がっています。

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