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新茶案内2014

2013.5.31 摘み手 茶(チャ)―ルズ 井口山

2013.5.31 摘み手 茶(チャ)―ルズ 井口山

 

いつも当園のお茶をご愛飲いただきありがとうございます。今年は新茶のご案内が遅くなり申し訳ございませんでした。

今冬は月ヶ瀬でも30年ぶりの大雪に見舞われましたが、一雨ごとに茶の新芽が膨らみ始めています。まだまだ霜や雹の影響など、気が抜けない状況となりますが、この調子で順調に生育してくれることを願っています。

一年の最初に収穫する一番摘みの新芽は、秋から冬にかけて、茶樹の根や茎にじっくりと蓄えていた栄養をもとに少しずつ芽吹かせていきます。そして奈良・月ヶ瀬の、朝夕の寒暖差の大きい(5~20℃)山間地特有の気候のなかでゆっくりとゆっくりと生長することで、重みのあるひき締まった新芽となります。茶は古来、薬としてその歴史が始まったとされています。夏は「葉」を、秋は「実」を、冬は「根」を、そして春には「芽」を、というように、この時期にタケノコやワラビを食するように、新茶の時期に茶の新芽の勢いを飲むことは一年を元気で過ごすためにも大切なことだと考えています。

いよいよ、今年も緊張感高まる新茶のシーズンに一足踏み込みました。頼もしくなってきた若手によってパワーアップしたチーム岩田と、支えてくれるチーム岩田+(プラス)、力を合わせベストを尽くし邁進していきたいと思っております。今年もつくりたての新茶をお届けできるよう、収穫・製茶、袋詰め・箱詰めと、精一杯頑張ります。今季もどうぞよろしくお願い致します。

 

お礼

当茶園では、1984年(昭和59年)より農薬も化学肥料も一切使わない有機栽培に取組んでおり、2011年(平成23年)からはすべての茶園で地域に育つ自然の草木を畑に還すことを強化しながら、魚粕や鶏糞などの動物性由来の肥料も一切使わない新たな栽培基準に切替えてまいりました。面積当たりの収穫量を減らす方向性については、茶樹や人間、環境の未来を考えての決めたことでしたが、飲んでくださっている皆様がご理解くださいましたこと、本当に感謝しております。ありがとうございます。

 

茶園のこと

気候に添った茶栽培への取り組み

昨年は新芽が芽吹いてから、4回に渡る霜の被害がありました。収穫量、品質など安定せず、2001年就農以来、最も厳しい経験をした年となりました。その中で、気候の傾向を把握し、製茶の技術で良い方向性にお茶を活かしていけることを実感することができました。一方で、この大和茶月ヶ瀬地区の、昔ながらの収穫時期についても、根本的な見直しが必要であると感じました。ここ10年毎年の気候が例年どおりであることはなく、霜の被害だけではなく、夏期の高温、干ばつ(夕立が減った)、集中豪雨など、収穫だけでなく茶樹の生育の継続を困難にする状況が増えてきました。気候不順への適応も含めて、この土地全体の地勢の在り方に添った、茶栽培への取組みに切り替えることで、改めて長期的な見通しを持つことができました。

地域の自然を循環すること

昨年は、お茶の勉強のため、2013年3月にスリランカ、4月には中国雲南省チンマイに行きました。ダージリンに滞在させていただいた時と同様、茶のご縁で、海外の茶産地にじっくりと滞在でき、現地で茶に携わる人たちと時間をもてたことで、より深い視点から当茶園の取組みと重ねて合わせて考えることができました。その中で当茶園の方向性が間違ってはなかったのだと再認識することができました。

当茶園では、2012年の価格改正時に、ゆっくり茶樹が健康的に育つことを大切に単位面積当たりの収穫量をこれまでより50~70%にまで減らす事をお伝えしておりました。これまでに訪ねたスリランカやダージリン、中国など海外での茶産地での面積当たりでの収穫量は、日本の一般的な茶園(農薬や化学肥料を使っている茶園)の10%以下でした。樹齢が100年を裕に超える茶樹があたりまえにある世界の茶産地をみると、当茶園が取組んでいる地域の自然を循環する茶栽培の方向性が、つづけるための一つの方法であると考えます。

 

お詫び

夏期、二番摘みの新芽収穫をへらし、新芽は一年に一回しか収穫しない茶園を増やしてきました。さらに、ここ数年の気候の変動からこの月ヶ瀬地区で、夏期に二番摘みの新芽を収穫することが茶樹に大きな負担をかけることが分かってきました。日照時間の多いこの時期に葉を残し太陽からしっかりとエネルギーを貰うことを優先するため、二番摘みの新芽を大幅に減らしていくことといたしました。これに伴い二番摘みの新芽を原料にした商品が終了することになります。ご迷惑をかけ申し訳ございません。終了につきましては随時案内させていただきます。ご理解のほどよろしくお願いいたします。

さいごに

 月ヶ瀬の自然のリズムで、出来る限り人が手をかけず、茶の木が茶の木らしく育ち続ける茶園環境をつくり、飲めば飲むほど体が求めるような美味しさのあるお茶づくりに励んでいきたいと考えております。いつの時代になっても変わらない大切なことを意識したお茶づくりを考え、継続していきます。今期も自然の力でゆっくりと力強く育ちってきた茶園から収穫する新茶をよろしくおねがいいたします。

2014年5月 月ヶ瀬健康茶園 岩田文明

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