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台湾の烏龍茶ティステイングから学び、感じたこと

先日、いつも、お世話になっている方の紹介で、台湾のウーロン茶の先生が来園され、茶園まわりの他、台湾のウーロン茶の試飲の方法等も教えて頂くことが出来ました。

比較した烏龍茶は、4種は品種の違い(標高400mで同じ産地の春茶で比較)、 3種は標高の違い(同品種の春茶で2000m、1200m、400mで比較)。

お茶を観るポイントは、たくさんあることを教わりましたが、その一つに、「とろみ」を観ること。例えば、砂糖を湯に溶かした時のような「とろみ」。これは、香味の甘さに起因しています。そのため、熱い時に湯気で香りを観るだけでなく、冷めた時に甘い香りが出ていることが大事なので、冷めるのを待ってからも、ティスティングしました。

飲み比べて、感じたことのひとつに、「甘味」と「旨味」を異なる観点からみる必要があるということです。言い換えれば「甘味」と「旨味」のバランスの違いが美味しさの質の感じ方に影響しているのではないかと思いました。

標高の違いで、「甘味」と「旨味」をみた場合、

甘味:標高が低い>標高が高い

旨味:標高が高い>標高が低い

という傾向を感じました。

立地条件(地勢)から考えると、「甘味」は日照量が多く光合成を活発にできる環境にあること、「旨味」は霧がかかるなどして日照量が穏やかな環境であること、といった生育環境の違いで生成される成分の違いに関係しています。なぜ高地のお茶が高値で売られていたかという理由に遡った時、そのひとつに「自然の力で育まれた天然のアミノ酸」を多く含んでいることにあると思います。しかしながら、近年は、昔に比べて茶栽培技術が向上して、窒素肥料(N)を投入することで、旨味(アミノ酸)を多く含んだお茶が出来るようになったので、「旨味」成分は窒素肥料から生成することが出来るようになりました。

そこで、アミノ酸という言葉は同じであっても、「天然由来の旨味」と「肥料成分由来の旨味」は、分けて考えることが、重要であると改めて思いました。茶栽培がギリギリの気候条件という山間地(寒冷地)の産地にとって、この「天然のアミノ酸」を感じるお茶をつくっていくということが 、たくさんある中のひとつのキーワードであると思います。

先生から聞いたお話や、感じたこと等を、自分の状況に置き換えて、しばらくのあいだ考え続けてみると、これまでは気付いてなかった事、新たな観点からお茶をみる方法など、視野が広がったと感じます。ありがとうございました。

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左から4種は品種の違い(標高400mの産地の春茶) 右から3種は、標高の違い。右から2000m、1200m、400m(同品種の春茶)

2015年12月15

月ヶ瀬健康茶園 岩田文明

 

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